無線センサネットワークにおいて,データ収集ノードが複数の異なるループ状のルートにパケットを送信し,それを受信するまでの遅延を観測すれば,障害リンクが同定でき(反射型遅延トモグラフィ),さらに,圧縮センシングを応用すれば, 観測ルート数を軽減できる.本研究では,反射型遅延トモグラフィにおいて,観測ルートの効率良い選択法と,過去の選択ルートと観測遅延から次の観測ルート選択する適応ルート選択法を提案し,その性能を計算機シミュレーションにより明らかにした.提案法は障害リンクの同定時間を大幅に短縮できるので,障害の原因が移動物体によるブロッキングであっても,その移動する障害リンクを効率良く同定できる.
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