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2017 年度 実績報告書

生体用デジタルEPR分光器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K14275
研究機関大阪大学

研究代表者

赤羽 英夫  大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (00552077)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード生体用電子スピン共鳴分光器 / デジタル電子スピン共鳴分光器 / 磁気共鳴分光法 / EPR / FPGA
研究実績の概要

生体用電子スピン共鳴 (EPR) 分光器の高感度化、低コスト化を目指したデジタルEPR分光器を開発する目的として、平成29年度は、デジタルEPR分光器の低ノイズ化に関する以下の2つの研究を主に行った。
①超低位相ノイズ高周波生成回路の開発:低位相ノイズ電圧制御オシレータ(VCO, ~3GHz)と2個の低付加位相ノイズ分周器から高周波生成回路を製作した。この高周波生成回路は、送信波とADC用のクロック信号を生成することができ、送信波とADCにおける標本化を同期させることにより、EPR信号に含まれる送信波に由来する位相ノイズを低減することに成功した。また、VCOの制御は、周波数カウンタをFPGA上に実装し、目的の周波数との差を積算し帰還することにより行った。
②反射波低減のための同調・整合回路の最適化:同調・整合回路に入力する制御信号に低域通過フィルタを挿入し、電源に由来するノイズの影響を抑えた。 同調用に用いているRF可変容量コンデンサと固定コンデンサの比を最適化し、共振周波数の変動域を共振周波数(750MHz)に対して数MHz程度に抑えることにより、RF可変容量コンデンサの損失に起因するQ値の低下と、制御信号の揺らぎに起因する反射波を低減することができた。
期間全体では、従来の生体用アナログEPR分光器を主に構成する高周波位相検波回路、磁場変調復調回路、共振器自動同調・整合制御回路を全てデジタル信号処理で置き換えることに成功した。また、開発したデジタルEPR分光器とイメージング用磁気回路を組み合わせることにより、マウス頭部に分布させたフリーラジカルの3次元画像の取得に成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Design and testing of a 750 MHz CW-EPR digital console for small animal imaging2017

    • 著者名/発表者名
      Hideo Sato-Akaba, Miho C. Emoto, Hiroshi Hirata, Hirotada G. Fujii
    • 雑誌名

      Journal of Magnetic Resonance

      巻: 284 ページ: 48-58

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.jmr.2017.09.008

    • 査読あり
  • [学会発表] Brain redox imaging using blood-brain-barrier nitroxides by digital EPR imaging system2017

    • 著者名/発表者名
      Miho C. Emoto, Hideo Sato-Akaba, Hirotada G. Fujii
    • 学会等名
      The ISMRM 25th Annual Meeting & Exhibition
    • 国際学会
  • [学会発表] 生体用デジタルCW-EPR イメージング装置の開発2017

    • 著者名/発表者名
      赤羽 英夫
    • 学会等名
      第56回電子スピンサイエンス学会年会
  • [学会発表] 生体計測用L-band整合同調回路の開発2017

    • 著者名/発表者名
      濱垣研太, 宮戸祐治, 赤羽英夫
    • 学会等名
      第56回電子スピンサイエンス学会年会
  • [産業財産権] 電子スピン共鳴装置2017

    • 発明者名
      赤羽英夫, 藤井博匡, 江本美穂
    • 権利者名
      赤羽英夫, 藤井博匡, 江本美穂
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2017-050576

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公開日: 2018-12-17  

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