研究課題/領域番号 |
16K14304
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高井 敦史 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (30598347)
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研究分担者 |
FLORES Giancarlo 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80598996)
乾 徹 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (90324706)
勝見 武 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (60233764)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 温度圧密 / 粘土 / 地盤改良 / 圧密 / エネルギー地盤工学 / 環境地盤工学 |
研究実績の概要 |
平成29年度は,前年度に確立した画像解析手法を用い,特に繰返し給排水に対するNAPLと水の移動性と残留挙動について評価した。また,粘土地盤の温度圧密について,空間的な熱伝導との関係から多次元的な変形特性を実験的に検討した。 繰返し給排水に対するNAPLと水の移動性については,高さ50cmのアクリル製角柱カラムを用いて蒸留水により砂供試体を飽和させ,LNAPL(Low Viscous Paraffin)を試料上端部から注入し,最大10サイクルの繰返し給排水を与えて評価した。その結果,繰返し給排水に伴いNAPLが地盤中にトラップされ,水位が回復しても相当量のNAPLが残留するものの,4サイクル目以降はNAPLと水の残留飽和度はいずれもほぼ変化せず,一定の値を示すことが分かった。NAPL―水―空気の混相流でも同様の傾向が得られ,確立した手法の適用性が確認された。 粘土地盤での熱利用技術の適用を想定し,熱伝導に伴う粘土地盤の挙動を評価した。具体的には,異なる温度で粘土の圧密性を調査した要素試験と,空間的な熱伝導と周辺粘土地盤の変形を評価しうる大型土槽試験を実施した。その結果,保水性の高いカオリン粘土の方が笠岡粘土より温度効果が大きく発現すること,40℃程度の温度上昇でCvが約2倍となることが明らかとなった。大型土槽試験の傾向は要素試験と整合するが,温度との明確な相関は確認できておらず,更なる検証が必要である。
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