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2017 年度 実施状況報告書

膨潤性鉱物を主体とした地盤材料を記述するための土質力学の再構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K14307
研究機関名城大学

研究代表者

小高 猛司  名城大学, 理工学部, 教授 (00252271)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードモンモリロナイト / 膨潤性鉱物 / ベントナイト / 三軸試験 / 不飽和 / サクション / 有効応力
研究実績の概要

放射性廃棄物処分において緩衝材として使用される予定のベントナイトは,膨潤性粘土鉱物であるモンモリロナイトを主材しているため,土粒子非圧縮を前提として構築されている旧来の土質力学の枠組みでは力学挙動を記述することは困難である。本研究では,不飽和から飽和への遷移過程での高密度ベントナイトの力学特性を合理的に説明するため,種々の含水率と圧力条件下でのベントナイト粒子の状態を詳細に把握し,ミクロスケールでの土粒子の体積変化を取り入れた質量保存則を検討しつつ,膨潤性鉱物に対して有効な「有効応力」を検討することを目的としている。
研究2年目の平成29年度は,初年度に引き続き,高密度ベントナイトのダイレイタンシー特性を正確に計測できる2重セル構造の不飽和対応三軸試験装置を用いて,不飽和状態の高密度ベントナイト供試体の三軸試験を継続して実施した。すなわち,粉末のベントナイトと珪砂の混合試料を用いて,乾燥状態に近い低い飽和度から疑似飽和に近い高い飽和度の高密度ベントナイト供試体を圧縮成型によって均質かつ精密に作製し,一連の実験を系統的に実施したことにより,各種の飽和度における高密度ベントナイトのダイレイタンシー挙動を含む力学特性を系統的に明らかにした。
また,サイクロメーターを用いて計測した試験供試体のサクションを用いて,力学挙動に及ぼすサクションの関連について整理し,高密度ベントナイト特有の強度・変形挙動のモデル化を試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

不飽和供試体による一連の実験的な研究については,多くの実験データが蓄積され順調に研究が遂行している。ただし,研究2年度も初年度とともに実験的研究に注力していたことから,実験で得られた各種のデータを用いたモデル化などの理論的な検討については,若干遅れている。

今後の研究の推進方策

理論的検討を中心に進めるが,そのために必要となる未実施の実験的研究も同時に進める。

次年度使用額が生じた理由

2年目の研究が初年度に整備した研究機器による実験的研究に注力したために,予定していた理論的検討が若干遅れている。その影響で,2年目に予定していた理論的な検討に必要な経費を3年目に繰り越して使用する計画とした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mechanical properties of bentonite-sand composite material used as a buffer material of nuclear waste repository2017

    • 著者名/発表者名
      Kumara, J.J., Kodaka, T. and Cui, Y.
    • 雑誌名

      Proc. of 19th International Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering

      巻: 1 ページ: 419-422

    • 査読あり
  • [学会発表] Behaviour of sand-bentonite buffer material of deep geological repository under high confining pressure2017

    • 著者名/発表者名
      Kumara, J.J. and Kodaka, T.
    • 学会等名
      Scientific Basis for Nuclear Waste Management Symposium 2017

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公開日: 2018-12-17  

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