1)インビジブルシティの見える化の完成:全国のツイート情報からの大規模抽出データに基づくビックデータ解析により、リアルデータ駆動型考験を通じてサイバー空間におけるインビジブルシティの見える化方策を提示した。KH-Coderなどのツールに基づく都市ごとの分析結果を通じ、本来潜在的に備わっている都市の特性をツイート分析を通じてあぶりだせることを明らかにし、また同時にキーワードの関連性を解析することにより、各都市独自のサイバー空間の拡がりを抽出することが可能となった。 2)あわせて各つぶやきと都市施設との間に生じる共起関係を統計的に洗い出し、今後のインフラ整備への展開可能性を検討した。分析の結果、一般に想定されるよりは学校や学習施設に対するツイートの割合が高く、デジタルネーティブである就学年齢層が頻繁にツイートしている現状が逆に明らかとなった。各施設への感情傾向分析から施設特性を反映した好意的・嫌悪的なツイートが偏って発生することもあわせて明らかになっており、それらの情報を今後のインフラ整備にどのように反映していくか、その仕組みづくりが今後の一つの課題である。 3)コンベンショナルスペース、サイバースペースの両方の長所を活かす基本コンセプトとして、これら2つのマグネットに対し、両方の利点を備えたハイブリットシティの構築(第3のマグネット)を目指すことの重要性を示した。特にSociety5.0などの構成要素技術に個別に着目し、インビジブルシティとコンベンショナルシティの橋渡し行為として、どのような要素技術が場所別、個人属性別に優れているか検討した。あわせて、地方部と都市部の格差がこれらの橋渡し行為を通じてどのように変化するかを追跡し、ツイート情報を通じて関係人口の定量化を行った。
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