本研究では微生物代謝解明のためにラマン散乱光を利用する方法に着目し、重水素を用いた培養によるC-D結合に基づいた代謝解明とそのピークを表面増強ラマン散乱 (SERS: Surface Enhanced Raman Scattering) により高感度化する技術開発について検討した。その結果、過剰な金ナノ粒子の洗浄後、エンハンサーを加えて金増感反応を行ったところ、SERS効果によるC-D結合由来のラマンスペクトルが増強された。一方で、金ナノ粒子の発光による大腸菌細胞由来のラマンスペクトルの消失も見られたため、実験プロトコルのさらなる最適化が必要である。
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