本研究では室内空気環境設計のための新たな健康影響予測評価モデルの開発に取り組んだ.特に(1) 室内空気中の感染性汚染物質を吸入することによる経気道暴露問題を対象として,気道沈着後の感染リスクを定量的に評価する生理的薬物動態解析(PBPK)モデルを開発した.(2) 人体呼吸器系を再現した数値人体モデル(CSP)にPBPKモデルを統合した上で,特に血流解析の点で皮膚温制御のための人体熱モデルとの連成解析手法を検討した.(3) 室内環境中での喫煙を想定し,副流煙による高濃度短期暴露条件を想定した感度解析を実施することで,PBPK-CFD-CSP連成解析の有効性・可能性を検討した.
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