研究実績の概要 |
前年度では、4種類の真菌Cladosporium sphaerospermum, Penicillium chrysogenum, P. expansum, Rhodotorula mucilaginosaと2種類のマイコトキシンpatulin、T-2を用いた実験を行った。 今年度では、Cladosporium halotolerans, Penicillium chrysogenum, P. expansum, Aspergillus restrictus, Acremonium fusidioides, Wallemia sebi, Chaetomium globosum, Eurotium amstelodami and,Rhodotorula mucilaginosaを用いた検討を行い、マイコトキシンのpatulin, T-2 toxin、Sterigmatocystinによる抑制効果が確認された。その成果を国際学会で発表している(Mizuki Niimura, U Yanagi, Naoki Kagi : The Influence of Mycotoxin to Other Fungus Growth Characteristics Based on Competition Principle, the 8th International Conference on Energy and Environment of Residential Buildings, Paper No. E016, 2018)。 また、次世代シーケンサーによる真菌の解析を試みたが、商用ラボによる18SのV9領域の解析であったため、真菌の属までの解析ができなかった。また、DNA量については一部の試料を定量することができたが、真菌が混在するいくつかの実サンプルのDNA量の解析が計画の通りにできなかった。一方、MVOCについて、諸環境の実サンプルから発生するMVOCの比較を行い、真菌汚染が顕著であるサンプルから発生するMVOCも多いことが確認された。
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