従来の仮設住宅供給システムは、材料・構法と供給エリアの組み合わせが鉄骨系・広域と木造系・狭域に限定されてきた。本研究は、第三のシステムとしてハイブリッド仮設による中域の供給システムを提案し、その構築に必要な知見を提示した。「自力建設型」と「平時利用・自力展開型」の仮設住宅を考案し、一次仮設・二次仮設・本設化の3段階整備による街区形成を提案した。十津川村のクラスター型地域構造の将来ビジョンを構想するとともに、1クラスターのモデルとして西川区を取り上げ、備蓄スペースの土地活用を提案した。和歌山県広川町において井戸ワークショップを継続し、仮設住宅実装のための事前復興まちづくりの有効性を示した。
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