研究課題/領域番号 |
16K14359
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
志手 一哉 芝浦工業大学, 建築学部, 教授 (60505353)
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研究分担者 |
蟹澤 宏剛 芝浦工業大学, 建築学部, 教授 (00337685)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | プロジェクト運営方式 / コンカレントエンジニアリング / コストマネジメント / 発注者 / BIM / クラシフィケーションシステム / スペシフィケーション |
研究実績の概要 |
①コンカレントエンジニアリングを主導する主体者の国際比較 米国のCM方式、英国の2段階発注方式、日本の設計・施工一括発注方式のプロセスを比較して、アブストラクト査読付きシンポジウムの論文に纏めた。英国は発注者を取り巻く専門家(コンサルタント)、米国は発注者自身、日本は設計者や請負者などの受注者が主体となりプロジェクトを運営している構図を導き出した。 ②クラシフィケーションシステムと建築生産情報生成プロセスの整理 建築のスペックを段階的に検討してデジタルアーカイブするための仕組みとして、クラシフィケーションシステムに着目し、米国「OmniClass」と英国「Uniclass2015」の比較を研究代表者が所属する日本建築積算協会情報委員会で実施し、当協会が主催したシンポジウム「BIMとコストマネジメント. -飛躍への課題を考える-」で報告をした。OmniClassが各テーブル内で、Uniclass2015がテーブル間でスペックの段階的詳細化をする構造であること、クラシフィケーションを物理的分類と概念的分類に区別できることを整理した。 ③コンカレントエンジニアリングに対するプロジェクト関係者の意識調査 国内の発注者、設計者、請負者、PM/CMコンサルタントの約40社に発注方式の多様化に対する実態や意見などのヒアリングを実施した。ヒアリング調査を通じ、市町村における発注者支援の必要性と施工入札方式以外の難しさ、民間工事における設計者や請負者の業務範囲の広がりおよびプロジェクトの繰り返しによる発注者のマネジメント能力向上について知見を得ることができた。また、発注者に求められる能力は、施工入札方式で技術力、施工入札方式以外で調整力であると整理した。
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