研究課題/領域番号 |
16K14365
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
末包 伸吾 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10273757)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | リチャード・ノイトラ / アメリカ西海岸 / 持続可能性 / Survival Through Design |
研究実績の概要 |
本研究は,アメリカ西海岸の形成と発展に大きく寄与したノイトラの『Survival Through Design』に示された全論考を対象に,主題となる言説を抽出し,その主題のキーワードをいくつかの項目として示し,これらを主題の内容の階層構成という視点で分析し,それに即して,ノイトラの『Survival Through Design』における建築思想を,総体的かつ相対的に把握することを目的とするもので,特に本研究ではその主題の一つ,彼の時代認識に関する思想の特質を検討するものである. 『Survival Through Design』から,ノイトラの時代認識に関する言説,空間概念,さらに建築家の具体的展開としての方針や手法にいたる,彼の論考から主題となる言説を抽出し,主題のキーワードを,KJ法を参考に,いくつかの項目として整理するとともに,意味の階層構成という視点で検討した.抽出した主題は,章毎にナンバリング(一部は2つの主題があるため枝番を付加する)し示す.これにより48章から1267の言説が主題として抽出され,それらの主題に基づくキーワードは61の項目に整理され,主題の内容を意味の階層性の視点から検討した結果,全体では,第1から第5水準の項目に分類された.中でも,第1水準としては,「時代認識」,「生理学的空間(biological space)」,「建築家としての職能」の3項目が導かれた. 本研究ではこれら3項目について詳細に検討を加え,アメリカ西海岸における形成と発展過程を持続可能性の観点から,その可能性を開示するものである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は,ノイトラの『Survival Through Design』に示された全論考を対象に,主題となる言説を抽出し,その主題のキーワードをいくつかの項目として示し,これらを主題の内容の階層構成という視点で分析し,それに即して,ノイトラの『Survival Through Design』における建築思想を,総体的かつ相対的に把握することを目的とするもので,特に本研究ではその主題の一つ,彼の時代認識に関する思想の特質を検討するものである. 『Survival Through Design』から,ノイトラの時代認識に関する言説,空間概念,さらに建築家の具体的展開としての方針や手法にいたる,彼の論考から主題となる言説を抽出し,主題のキーワードを,KJ法を参考に,いくつかの項目として整理するとともに,意味の階層構成という視点で検討した.抽出した主題は,章毎にナンバリング(一部は2つの主題があるため枝番を付加する)し示す.これにより48章から1267の言説が主題として抽出され,それらの主題に基づくキーワードは61の項目に整理され,主題の内容を意味の階層性の視点から検討した結果,全体では,第1から第5水準の項目に分類された.中でも,第1水準としては,「時代認識」,「生理学的空間(biological space)」,「建築家としての職能」の3項目が導かれた. 本研究では,この第1水準の項目【時代認識】,その中でも先に検討参3)を行った《環境》と《文明》を除く,《様式》,《構造の性質》,そして《美しさ》について検討を行った.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,『Survival Through Design』から,ノイトラの時代認識に関する言説,空間概念,さらに建築家の具体的展開としての方針や手法にいたる,彼の論考から主題となる言説を抽出し,主題のキーワードを,KJ法を参考に,いくつかの項目として整理するとともに,意味の階層構成という視点で検討した.抽出した主題は,章毎にナンバリング(一部は2つの主題があるため枝番を付加する)し示す.これにより48章から1267の言説が主題として抽出され,それらの主題に基づくキーワードは61の項目に整理され,主題の内容を意味の階層性の視点から検討した結果,全体では,第1から第5水準の項目に分類された.中でも,第1水準である「生理学的空間(biological space)」「建築家としての職能」の2項目が導かれた. 本年度は,これら「生理学的空間(biological space)」「建築家としての職能」について詳細に検討を加える予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
各年度専攻長のため海外出張を控えたことと,研究の推進により.アメリカ建築におけるイギリス・スコットランドの影響が大きいことを勘案し,本年度に研究資料収集及び現地調査の必要等が生じたため.
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