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2018 年度 実績報告書

強磁場によるエレクトロマイグレーションの抑制

研究課題

研究課題/領域番号 16K14376
研究機関公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター

研究代表者

中嶋 英雄  公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 所長 (30134042)

研究分担者 安永 和史  公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 研究開発部, 主任研究員 (20404064)
鈴木 耕拓  公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 研究開発部, 主査研究員 (40705612)
前川 禎通  国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 特別顧問 (60005973)
石神 龍哉  公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 研究開発部, 主任研究員 (10359242)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードエレクトロマイグレーション / アルミニウム / 薄膜 / 強磁場 / 拡散 / 電界 / ボイド / ヒラック
研究実績の概要

現有の超電導マグネットを用いた強磁場発生装置内に、真空チェンバーを設置した。そのチェンバーには白金抵抗式の電気炉を取り付け、補助加熱用ヒーターを設置した。多くの薄膜のエレクトロマイグレーション実験では薄膜に直接通電を行なうために、局部的なジュール熱が発生し、急峻な温度勾配が薄膜に生じる。そのことによってエレクトロマイグレーションによる効果以外に、熱勾配が駆動力になる原子移動(熱拡散、サーマルマイグレーションと呼ばれる)や熱ひずみによるストレスマイグレーションも発生して現象を複雑化させている。そのために補助加熱用ヒーターを設置したが、残念ながらサーマルマイグレーションおよびストレスマイグレーションの影響を完全には排除できなかった。
チェンバー内には薄膜を取り付ける試料ホルダーに電流接続端子、熱電対接続端子を取り付けた。試料には0.1μm厚さのアルミニウム薄膜を既存の蒸着薄膜作製装置を用いて作製した。基板にはパイレックスガラスを用いた。所定のサイズに切断した後、試料ホルダーに取り付け電流端子、熱電対を取り付けた。300℃に保持しつつ5日間の通電を行い、エレクトロマイグレーションの実験を行った。10テスラの磁場を印加することによって無磁場の場合よりもエレクトロマイグレーションによる薄膜の劣化を抑制することができた。しかしながらエレクトロマイグレーション以外の効果であるサーマルマイグレーションおよびストレスマイグレーションの影響を完全には排除できなかった。今後、サーマルマイグレーションおよびストレスマイグレーションが強磁場下でどのように影響するかを明らかにした上で、エレクトロマイグレーションによる強磁場の効果に関する結論を出したい。

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公開日: 2019-12-27  

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