ベルト型高圧装置による高圧下、3000℃以上での合成実験技術の開発を目的とした。高圧下での安定な高温制御の鍵は、適切な発熱体と断熱部材の設計となる。円筒形状の黒鉛発熱体の周囲を六方晶窒化ホウ素成形体で保持し、2.5万気圧領域で3000℃程度の高圧合成環境を獲得した。これにより遷移金属ダイカルコゲナイド結晶の融掖からの単結晶成長、黒鉛、hBN中への高温下で異種元素の固相拡散による新たな特性探索を行った。3000℃領域の測温は熱電対による2300℃までの測温を試料内複数箇所で行い、電力からの外挿で評価した。今後、参照となる高純度金属の融解挙動評価のための試料容器の探索、最適化が重要な課題である。
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