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2016 年度 実施状況報告書

液中プラズマ法とマイクロバブルによる新奇ナノ粒子の作製

研究課題

研究課題/領域番号 16K14402
研究機関名古屋大学

研究代表者

八木 伸也  名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (20284226)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード液中プラズマ法 / 金ナノ粒子 / シンクロトロン放射光 / HAXPES測定 / ナノバブル
研究実績の概要

本研究は、液中プラズマ法という非常に特殊な環境化でナノ粒子を作製する。それは、水溶液中でグロー放電によって発生する低温プラズマを利用した作製法であり、その手法によって金ナノ粒子を作製する際に、まずは粒子径の制御と、その表面原子の化学状態分析についてシンクロトロン放射光の硬X線を利用したXPS測定を実施した。使用したのはSPring-8のHAXPES実験ステーションである。
金ナノ粒子の粒子径は、概ね7-10 nmの範囲で制御が可能である条件を見出すことができた。また、XPS測定では、水溶液中に存在する金ナノ粒子の表面を分析するという、極めて困難な分析条件の最適化に時間を要し、Au 4fの電子状態分析が何とか可能となった。窓として用いた材料としては窒化シリコンを用いた。また、金ナノ粒子を含む溶液の濃度についても、具体的な数値は公表できないが、非常に困難な条件をクリアする必要があり、これを克服した。
これで、ナノ粒子表面を修飾する前の化学状態分析が終了したことになるが、今後については酸素や窒素ガスのナノサイズのバブルを用いた「局所酸化表面を持つナノ粒子」や「局所窒化表面を持つナノ粒子」の作製を試みるところへ研究を移行することを予定している。
また、今後の他の金属元素への移行を考えて、マグネシウムやパラジウム、そしてロジウムについてのナノ粒子作製条件を最適化する試みも始めた。現時点では、マグネシウムナノ粒子とパラジウムナノ粒子の作製に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ナノバブルを利用したナノ粒子表面の修飾については未実施であるが、金ナノ粒子の粒子径制御に関する最適化条件の幹訳ができたことと、液体中に存在しているナノ粒子表面を直接XPS測定できたことは、快挙であり、大きく研究が進展したことを意味しているため。

今後の研究の推進方策

酸素及び窒素ガスを用いたナノバブルを作製し、そのバブルが存在している環境下で金ナノ粒子を作製する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] IR及びNEXAFSを用いた異なるフォスファチジルコリンで 表面被覆されたAuナノ粒子とL-システインの吸着反応の解明2016

    • 著者名/発表者名
      塚田千恵、松尾光一、家路豊成、太田俊明、野本豊一、村井崇章、行木啓記、小川智史、吉田朋子、八木伸也
    • 学会等名
      立命館大学SRセンター成果報告会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 年月日
      2016-06-11 – 2016-06-11

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公開日: 2018-01-16  

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