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2018 年度 実施状況報告書

精度1nm以下を実現する量産細線技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K14439
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

山本 洋揮  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 主幹研究員(定常) (00516958)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード材料・加工 / 半導体微細化 / ナノ加工 / ナノ材料
研究実績の概要

本研究では、精度1 nmの量産細線技術を実現するために、ナノ空間に自己組織化単分子膜の作製を試み、自己組織化パターンをうまく利用することで、ナノ空間界面制御を高度に行えるようにメカニズムの解明、およびナノ空間にビルディングブロックである化学修飾した金属ナノ粒子を高度に位置制御することを目的としている。そのためには、1 nm以下のラフネスを制御するためには、金属ナノ粒子のアグリゲーション過程を解明することが必要必要不可欠である。
本年度は、昨年度に引き続き、銀イオンをはじめとした金属イオン前駆体を含んだ固体子分子膜(ポリスチレン(PS)やポリメタクリレート(PMMA)中での金属ナノ粒子のアグリゲーション過程を原子間力顕微鏡を用いて調べた。具体的には、電子線(EB)描画装置でを微細パターンを形成させると同時に、高温(100-600℃)に加熱して金属ナノクラスターのアグリゲーション過程の温度依存性を走査型電子顕微鏡(SEM)で調べた。その結果、400℃までは金属ナノ粒子がアグリゲーションしてしまい、金属ナノ粒子の粒子サイズが大きくなることが明らかなった。一方、600℃では高温になりすぎて金属ナノ粒子が溶けてしまうことが明らかになった。
加えて、微細なSAMパターンを形成したシリコン基盤を金属前駆体の水溶液中にいれてガンマ線照射したところ、微細パターン上に金属ナノ粒子がアグリゲーションすることができることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

所属機関の異動により、研究実施場所の変更があり、当初計画していた金属ナノ粒子のアグリゲーション過程の実験を思うように進めることができなかったため

今後の研究の推進方策

精度1nmの量産細線技術を実現するための新しい微細加工技術を開発できたので、平成31年度は、引き続き表面ラフネスの原因の解明を目指す。具体的には、ラフネス形成へのSAM膜またはリガンドの構造および金属コアの影響および金属ナノ粒子のサイズの影響を調べる。解像度およびラフネスの計測には、SEM、限界解像度の計測にはAFMやSTEMを使用する。パターン表面のラフネス形成の解析には、解析ソフトを用いてSEM画像の解析を行い、ラフネス形成メカニズムを解析する。

次年度使用額が生じた理由

所属機関の異動により、研究実施場所の変更があり、当初計画していた金属ナノ粒子のアグリゲーション過程の実験を思うように進めることができなかった。さらに、購入しようとした試薬が間に合わなかったため、次年度の使用額は試薬などの物品購入費にあてる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [国際共同研究] Université Paris-Sud/CNRS(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      Université Paris-Sud/CNRS
  • [雑誌論文] Role of Metal Sensitizers for Sensitivity Improvement in EUV Chemically Amplified Resist2018

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Yamamoto, Yannick Vesters Jing Jiang Danilo De Simone Geert Vandenberghe
    • 雑誌名

      J. Photopolym. Sci. Technol.

      巻: 31 ページ: 747-751

    • DOI

      10.2494/photopolymer.31.747

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Sensitizers in extreme ultraviolet chemically amplified resist: mechanism of sensitivity improvement2018

    • 著者名/発表者名
      Yannick Vesters Jing Jiang, Hiroki Yamamoto Danilo De Simone Takahiro Kozawa Stefan De Gendt Geert Vandenberghe
    • 雑誌名

      J. Micro/Nanolith. MEMS. MOEMS

      巻: 17 ページ: 043506-1 ~8

    • DOI

      10.1117/1.JMM.17.4.043506

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 電子線誘起による高分子薄膜における金属ナノ粒子の合成と パターニングに関する研究2019

    • 著者名/発表者名
      山本 洋揮、古澤孝弘、 田川精一、マリグリナージャンルイ 、モスタファビメラン、ジャックリンベローニ
    • 学会等名
      第66回応用物理学会春季学術講演会
  • [学会発表] Role of Metal Sensitizers for Sensitivity Improvement in EUV Chemically Amplified Resist2018

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Yamamoto, Yannick Vesters Jing Jiang Danilo De Simone Geert Vandenberghe
    • 学会等名
      The 35th International Conference of Photopolymer Science and Technology
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 電子線誘起による高分子薄膜における金属ナノ粒子の合成とパター ニングに関する研究2018

    • 著者名/発表者名
      山本 洋揮、古澤孝弘、 田川精一、マリグリナージャンルイ 、モスタファビメラン、ジャックリンベローニ
    • 学会等名
      次世代リソグラフィワークショップ2018
  • [学会発表] 放射線化学によるポリマーフィルムへの金属ナノパターン形成2018

    • 著者名/発表者名
      山本洋揮
    • 学会等名
      第61回放射線化学討論会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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