エラストマーの発泡体は、断熱・遮音・低誘電・軽量部材として利用が期待されるが、それら機能が十分に発揮できる階層構造性のある高密度発泡体はない。本研究では二種類の架橋末端基を導入した相互侵入型ポリマーの架橋点間を調整したエラストマーを作成し発泡密度向上を検討した。超臨界二酸化炭素を利用したバッチ発泡を行い架橋密度の調整によりナノ孔は作られたが気泡数密度は未処理のエラストマーに比べ50倍程度しか向上せず不十分であった。他方で、異方性の高いナノフィラー成分を導入したナノコンポジット材料を作製したが、ナノ発泡体を作製するには研究期間内では至らなかった。今後も気泡数密度を向上させる発泡方法を検討する。
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