本研究では酸塩基性を有する新規固体触媒として窒化ホウ素に注目した。窒化ホウ素をボールミル処理すると、表面積が3から400m2g-1まで大きく変化した。層状構造の崩壊に加えて、エッジサイトにアミノ基と水酸基が同時に形成されることをFTIR、XPSおよび固体プロトンNMR測定により明らかにした。これらは弱いブレンステッド塩基点と酸点であるが、ニトロアルドール反応において良好な活性および高いニトロアルケン選択性を示した。またボールミル処理窒化ホウ素は室温でのクネーベナゲル縮合反応にも高い活性を示した。適切な処理により窒化ホウ素が塩基性と酸性を有する固体酸塩基触媒として機能することを明らかにした。
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