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2017 年度 実績報告書

細胞への遺伝子導入の順序とタイミングの制御を可能にする遺伝子多重積層界面の作製

研究課題

研究課題/領域番号 16K14498
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

藤田 聡史  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (00392655)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードマイクロ・ナノバイオプロセス
研究実績の概要

本研究開発では、細胞を積層界面に播種するだけで、複数の遺伝子を様々なタイミングで細胞に取り込ませる事ができる画期的な手法、「遺伝子導入の順序とタイミングの制御を可能にする遺伝子多重積層界面の作製法の開発」を行った。
カチオン性のPLLおよびPDL、アニオン性のヒアルロン酸、モデルとして蛍光タンパク質を発現するプラスミドを封入したカチオン性リポソーム複合体を細胞培養用PSディッシュ上に多重積層し、その表面上部に細胞を播種する事で、固相面から細胞に遺伝子を導入する事に成功し、またその導入のタイミングを20時間以上ずらすことに成功した。
また遺伝子多重積層上の細胞に導入される遺伝子を制御する技術の開発を行った。モデルとして(1)緑色蛍光を発現するプラスミドを封入したリポソーム複合体、(2)赤色蛍光を発現するプラスミドをを封入したリポソーム複合体、(3)緑色および赤色蛍光を発現する2種類のプラスミドを封入したリポソーム複合体を準備し、これらをいくつかのパターンで固相化した基板を作製し、基板から細胞に遺伝子の導入を行った。(1)(2)のリポソーム複合体を混合し、固相化した積層基板から遺伝子を導入した場合、多くの細胞は赤色、緑色のいずれかの遺伝子を発現(65%以上)したが、(3)のリポソーム複合体の場合、多くの細胞は赤色、緑色の両方の遺伝子を発現した(95%以上)。
この結果は、遺伝子多重積層基板に積層するリポソーム複合体の制御により、細胞に導入される遺伝子発現を制御できる可能性を示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 低分子化合物を徐放する細胞マイクロアレイの構築2017

    • 著者名/発表者名
      藤田聡史*、長崎玲子、生田健次郎、原雄介
    • 学会等名
      第24回HAB研究機構学術年会
  • [学会発表] 固相界面より機能分子を細胞に導入する技術とその応用2017

    • 著者名/発表者名
      藤田聡史
    • 学会等名
      CBI学会2017年大会
    • 招待講演
  • [学会発表] Intracellular Delivery of Functional Molecules on Cell Microarrays2017

    • 著者名/発表者名
      Fujita, S.
    • 学会等名
      YABEC 2017
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Efficient Intracellular Delivery of the Functional Molecules on Cell Microarray2017

    • 著者名/発表者名
      Fujita, S.
    • 学会等名
      IGER International Symposium on Cell Surface Structures and Functions 2017
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 低分子を徐放する中空糸配列型細胞マイクロアレイ2017

    • 著者名/発表者名
      藤田聡史
    • 学会等名
      第17回 LS-BT合同研究発表会
  • [産業財産権] 固体支持体からタンパク質を細胞に送達する方法 およびそのためのアレイ2017

    • 発明者名
      藤田聡史、加藤義雄
    • 権利者名
      藤田聡史、加藤義雄
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2017-096500

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公開日: 2018-12-17  

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