電子サイクロトロン共鳴加熱(ECH)を用いたトカマク非誘導生成時に生じる電子速度分布の時間発展を計測可能な手法を開発し,その手法を用いてプラズマ中の電子挙動を解明することを目的として研究を行った.2年間の研究で以下の成果を得た. (1)原子発光線の1%以下の偏光度を検出可能な偏光分光システムを開発した.(2)観測窓による複屈折及び装置内壁での反射光による機器偏光の対策を確立した.(3)トカマクと同程度のパラメータを持つECHプラズマを用いてヘリウム原子発光線の偏光を計測することに成功した.(4)電子速度分布形状の評価に必要となる衝突輻射モデル計算が可能であることを確認した.
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