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2018 年度 研究成果報告書

磁気共鳴を用いた新しい同位体濃縮の試み

研究課題

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研究課題/領域番号 16K14534
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 原子力学
研究機関埼玉大学

研究代表者

若狭 雅信  埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40202410)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード同位体濃縮 / スピン化学 / 磁場効果
研究成果の概要

磁気共鳴(磁場+マイクロ波)を用いた同位体濃縮を実現するためには,選択的スピン緩和と反応ダイナミクスの制御が必要不可欠である。本研究では,ミセル中での励起三重項ベンゾフェノンの反応などを取りあげ,生成物収量に対する磁場効果を調べた。生成物の収量に大きな(21%増加)磁場効果を観測した。そこで,共鳴パルスマイクロ波を照射して,選択的同位体濃縮に挑戦した。エレクトロスプレーイオン化飛行時間質量分析計(ESI-TOF-MS)を用いて,生成物中の同位体比測定を行なったところ,炭素-13の同位体濃縮が確認できた。しかし,観測された同位体濃縮は小さく,その原因として緩和機構が考えられた。

自由記述の分野

物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の同位体濃縮法(遠心分離,ガス拡散,蒸留など)の多くは,同位体の質量数の差によっている。本研究では同位体濃縮には一見関係ないと考えられる,同位体の磁気的性質の差に着目し,同位体濃縮に挑戦した。すなわち,これまでに例のない磁気共鳴を用い,(1)磁場中での共鳴パルスマイクロ波による選択的なスピン緩和と,(2)特異なナノ反応場による反応ダイナミクスの制御によって,13C, 29Si,および33Sなどの同位体濃縮の実現を目指した。この質量数の差によらない新しい原理に基づく同位体濃縮は,同位体濃縮法としての新しい展開が期待されるのみならず,重原子の同位体濃縮に新たな道を開く。

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公開日: 2020-03-30  

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