研究成果の概要 |
新規Ag系薄膜太陽電池の作製を目指し、高品質なAg8SnS6薄膜の作製を行った。その結果、薄膜成膜時における基盤温度、成膜後の2ステップの熱処理(160+500℃)、Ag過剰(Ag/Sn=8.25)な薄膜組成、Sbの添加が有効であることがわかった。(Cu,Ag)2SnS3薄膜太陽電池は、Cu2SnS3薄膜にAgを5%固溶させることにより、開放電圧244 mV、短絡電流密度36.9 mA/cm2, 曲線因子0.45で、光電変換効率η = 4.07 %を達成した。これはAgが固溶したことによるバンドギャップの上昇による開放電圧の上昇および結晶粒増大による短絡電流密度の上昇が大きな要因と考える。
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