研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病(AD)脳で認知障害の程度に関連する病変は、タウ蛋白からなる神経原線維変化(NFT)とされるが実態は3リピート(3R), 4リピート(4R)の2種類のタウが関与している。3R, 4RタウはNFTの異なる線維成分を構成していることを、今回開発した二重免疫電顕法をヒト剖検脳に応用して、世界で初めて示した。タウ蛋白と一括してきた従来の診断、治療戦略ではこうした複数のタウ分子が関与する病態をとらえて診断・治療することはできず、診断・治療戦略を根本的に見直す必要を本研究は示唆する。
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