我々が確立したレンチウイルスを用いた遺伝子導入法を応用し、変異型APP遺伝子を発現するアルツハイマー病モデルザルを作製するとともに、MRIを用いた脳内アミロイド沈着の検出法や、脳高次機能を評価できるタッチパネル式行動解析装置を開発した。家族性ALSの原因遺伝子の1つであるFUS遺伝子についても、テトラサイクリン誘導下に変異型FUSを発現させるレンチウイルスを作製し、カニクイザルES細胞から分化させた神経細胞に感染させ、変異型FUSが本来の局存である核から細胞質に漏出して凝集体を形成することを観察した。このレンチウイルスをカニクイザル受精卵に導入し、胚盤胞期の胚でトランスジーンの発現を確認した。
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