がん細胞の生存に必須な遺伝子を探索するための新たなスクリーニング方法を確立した。まず、がん細胞に対して網羅的な遺伝子破壊を行った集団を用意し、その集団に対して抗がん剤を処理した。このとき、抗がん剤耐性に関与している遺伝子が破壊されている細胞では細胞死が誘導される。次に、死んだ細胞を回収し、そのDNAを解析することで抗がん剤耐性に関与する遺伝子の候補を選び出した。選択された4種類の遺伝子発現を抑制し、抗がん剤に対する感受性を調べたところ、そのうちの3種類は抗がん剤に対して脆弱になっていた。以上より、本研究で確立されたスクリーニング法の有用性が示唆された。
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