マイクロRNA(miR)は小分子機能性RNAであり、標的遺伝子mRNAに直接結合することでその機能を負に制御する。癌抑制型miR(TS-miR)は抗癌核酸薬として期待されている。その癌細胞への送達にはdrug delivery system (DDS)の開発が不可欠である。抗PCSK9抗体処理によるがん細胞選択的miR取り込みLDPの有効性を追究した。BxPC3細胞を用いた膵臓癌担がんマウスへ癌抑制性miR-Xを内包したLNP製剤を静注投与することにより、有意な抗腫瘍効果が認められた。このことは、miR内包LNP製剤は、癌治療剤として有用である可能性を示した。
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