研究実績の概要 |
好中球を用いた遺伝子導入による抗腫瘍効果をin vitro, in vivoで観察することを目的として研究している。ヒトCD47遺伝子に対するアンチセンスRNA並びに miRNA を発現するshattle vectorを構築した。ヒト正常骨髄を採取、比重遠心法を用いて単核球層を分離した。FACS AREA IIを用いてCD13, CD33 陽性骨髄芽球分画を選別し、培養条件として1)DMEM 培地に FCS 及びhuman granulocyte colony-stimulating factor (G-CSF)を添加した群2)DMEM にknockout serum replacement (kSR) と G-CSF を添加した群 3)骨髄間質細胞をあらかじめしきつめておき20グレイ照射後1)の培養条件にした群 4) 3)の条件で FCS のかわりに KSR を添加させた群、で培養し、細胞増殖、好中球への分化が一番効率的な群として4) 群を認めた。構築したウイルスベクターを遺伝子導入してG-CSF を添加後培養し、好中球へ分化、増殖させることまで確認できた。現在は米国Houston Baylor医科大学に留学後、帰国した田代助教が作成したCAR-T vector を用いて遺伝子導入を行い、好中球とCTLとでの抗腫瘍効果の比較検討を行っている。77回日本血液学会総会(10月、横浜),21st European Hematology Association (June,Copenhagen)で一部を学会発表した。
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