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2016 年度 実施状況報告書

卵巣癌幹細胞におけるLSRの機能解析と癌再発を克服する画期的治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K14637
研究機関高知大学

研究代表者

仲 哲治  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (30303936)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード卵巣癌 / 癌幹細胞 / LSR
研究実績の概要

卵巣癌において抗癌剤耐性を示し再発が生じる原因として、卵巣癌における癌幹細胞の存在が示唆されている。これまでに研究代表者等は定量的プロテオーム解析により卵巣癌の新規抗原としてLipolysis-stimulated receptor(LSR)を同定し、抗LSR抗体によるLSR陽性卵巣癌治療の有用性をin vivoで確認済みである。LSRは癌幹細胞にも発現が高いことが示唆されているため、LSRを標的とした癌治療法は癌幹細胞も標的とすることが出来る可能性が示唆される。本研究では卵巣癌幹細胞におけるLSRの機能解析と、LSRを標的とした抗体医薬による癌幹細胞治療と化学療法の併用の有用性を明らかにすることを目的とした。
本年度においては、卵巣癌組織を超免疫不全マウス(NOGマウス)の皮下に移植したpatient tumor-derived xenograft(PDX)モデルの開発を試みた。手術時に得られた卵巣癌腫瘍組織をNOGマウスの皮下に移植し、卵巣癌PDXを3系統樹立することに成功した。さらに、樹立した卵巣癌PDXはいずれも腫瘍組織においてLSR発現が陽性であることを免疫組織化学染色法にて明らかにした。現在、ALDEFLUORアッセイによりALDH陽性集団および陰性集団を分離し、LSRの発現をノックダウンなどすることで癌幹細胞としての性質を解析している。今後、これらの樹立したPDXマウスを用いて、卵巣癌幹細胞を制御する分子機構、すなわち治療抵抗性とLSRとの関係を解明し、LSRを標的とした画期的抗体療法の開発を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

卵巣癌幹細胞におけるLSRの解析を進めるために卵巣癌組織を超免疫不全マウスに移植したPDXモデルを3系統開発することに成功した。樹立した卵巣癌PDXはいずれも腫瘍組織においてLSR発現が陽性であることを免疫組織化学染色法にて明らかにしており、今後の解析に進めることが可能となった。

今後の研究の推進方策

樹立した卵巣癌PDXマウスを用いて、LSRによる卵巣癌幹細胞を制御する分子機序を解明し、LSRを標的とした画期的抗体療法の開発を進める。また、細胞株を用いてLSRと癌幹細胞の機能との関わりについても解析を進める。

次年度使用額が生じた理由

購入予定の薬品の在庫が無かったため。

次年度使用額の使用計画

次年度の研究計画に組み込んで使用する。

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公開日: 2019-12-27  

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