アルツハイマー病(AD)脳におけるエピジェネティクス効果に注目して、マイクロRNA (miRNA)を介する遺伝子発現機構を解析した。miR-501_3P miRNAが、ADの脳病巣進展に関連して増加することを見出した。神経系培養細胞SH-SY5YにmiR-501_3Pを導入し過剰発現させると、208遺伝子の発現が有意に変化し、その内128遺伝子が減少していた。mRNAと相補的な結合に重要な塩基配列の2番目~8番目のseed配列に変異を入れ、SH-SY5Yにトランスフェクションすると、miR-501_3PのターゲットmRNAの発現に明らかな変化が生じていた。
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