透明化組織の局所からプロテオミクス情報を取得する手法の開発を行った。この過程で、透明化手法であるCUBIC法で用いられる透明化試薬が、1) トリプシン消化反応を阻害すること、2)LC-MS装置の送液ラインに付着すること、3) ペプチド回収のための疎水性担体に対して、透明化試薬が強力に付着する問題が明らかとなった。そこで、精製タンパク質や培養細胞を用いた新規透明化試薬のスクリーニング系を立ち上げ、組織の脱脂および屈折率調整が可能であり、かつトリプシン消化の阻害、LC-MSの送液ラインへの付着、さらにペプチドトラップ担体への吸着のすべての問題を回避することができる試薬の一連の組成を見出した。
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