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2016 年度 実施状況報告書

ロングリードを指向した1細胞ゲノム配列決定のための鋳型調製法

研究課題

研究課題/領域番号 16K14656
研究機関九州大学

研究代表者

三浦 史仁  九州大学, 医学研究院, 講師 (50447348)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードゲノム配列 / 1本鎖DNA / ニッキングエンドヌクレアーゼ / 1細胞 / TACSライゲーション
研究実績の概要

本研究は研究代表者が独自に開発した1本鎖DNAに対する高効率なアダプター付加反応TdT-assisted chimeric ssDNA Ligation(TACS-Ligation)法を応用し、ニッキングエンドヌクレアーゼ消化したDNAのフォワードおよびリバースのそれぞれの鎖にアダプター配列を導入するプロトコールを開発するものである。ニッキングエンドヌクレアーゼによってそれぞれの鎖に対し互い違いにニックを導入しアダプター配列を連結することで、それぞれの切断部位の相補鎖部分の連結情報を補い合うことが可能になる。これは限られた量のDNA分子から長く連続した塩基配列の決定を実現する上で非常に有用であると考えられた。このような技術の開発には1本鎖DNAに対して高効率にアダプターを連結することが可能な技術が必要となるが、TACSライゲーションはこういった目的に適した技術であると考えられた。本研究は既に確立されてTACSライゲーションを応用する計画であったため、H28年度中のプロトコール完成を見越していた。しかし、TACSライゲーションに利用するRNAリガーゼが予期せず失活してしまうといった現象が確認されたため、この原因追及に時間を費やしてしまった。現在、ようやくこの問題を解決し、本来の目的である上記反応の条件検討を行うことが可能になった。また、合成された鋳型を配列決定するためのロングリードタイプのDNAシークエンサーの導入も同時に進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

TACSライゲーションで使用するRNAリガーゼの予期しない失活が起こり、この問題を解決するために時間がかかった。

今後の研究の推進方策

なるべく早急に鋳型調製プトトコールを確立し、得られた鋳型のシークエンサーでの読み出しに取り組む。

次年度使用額が生じた理由

計画は1年以内に完了する予定であったが、酵素の失活という予測出来なかった自体が生じたため、その解決に時間が費やされてしまった。そこで、一部予算を繰り越しし、平成28年度に開発出来なかった内容を平成29年度に実施することとした。

次年度使用額の使用計画

調製できた鋳型の配列決定を行うための長鎖リード型の小型DNAシークエンサーを導入する。

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公開日: 2018-01-16  

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