新奇の微生物を単一種として分離して、室内で培養できるようにすることは、まだ見ぬ新・高機能をもつ微生物の発見と保全に直結し、有用な微生物資源を次世代社会に残すための重要課題である。しかしながら、人類がこれまで分離してきた微生物は、地球上に存在する全微生物種の1%にも満たない。本研究では、未培養性微生物を効率的に分離培養するための新たな方法を確立した。同方法を用いて天然試料から微生物の分離培養を行った結果、いくつかの新奇微生物を分離培養もしくは集積培養することに成功した。本研究で確立した培養法は、今後の生物資源保全学および微生物学の発展に大いに貢献することが期待される。
|