NIH3T3細胞とMDA-MD-468細胞株にCRISPR/Cas9ライブラリーを導入し、遺伝子ノックアウト細胞群を得た。これらの細胞を、免疫不全マウスの背部皮下に接種し、腫瘍形成を試みた。野生型のNIH3T3細胞は腫瘍形成が見られず、ライブラリー導入細胞を用いても安定した腫瘍形成を観察することができなかった。このことは、NIH3T3細胞では、単一の遺伝子破壊を行った細胞集団が存在しても腫瘍形成には至らないことを示唆している。同様の実験をMDA-MD-468細胞株を用いて行った結果、野生型の細胞に比べて、ライブラリー導入細胞は、腫瘍形成が促進していることが確認された。
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