研究課題
挑戦的萌芽研究
小胞容量変化を測定する中で、小胞型神経伝達物質トランスポーターが脂質により制御されることを明らかにした。小胞型神経伝達物質トランスポーターはオリゴマーとして機能し、オリゴマーは脂質により制御されていること。さらに特定脂質により、小胞型神経伝達物質トランスポーターの輸送活性や、オリゴマーの形質が変化していることを明らかにした。この成果は神経科学伝達上必須の事柄であり、脂質代謝異常による神経病や精神疾患が指摘されている昨今、この結合部位を介した創薬につながる。
神経科学
本研究で構築した系はこれまで解析のできなかった小胞容量の変化の継時変化を測定できうる系として非常に有用である。また、測定方法の違いに伴い、これまでの既存の方法に比べて粒子サイズが若干多く検出されるという点があるが、非破壊的にサンプルを測定できる点も魅力的である。今後この系を用いることで、これまで不明だった、様々な条件での小胞容量変化の測定にも用いることができ、その汎用性は高い。