病原細菌はエフェクターと呼ばれる病原性タンパク質を宿主細胞に分泌し、宿主の防御応答を妨げることにより感染する。赤痢、サルモネラ、エルシニア属菌などのエフェクターの中にユビキチンリガーゼ(E3)機能を持ったタンパク質が複数種類存在することが報告された。病原細菌独自に存在するNEL型やCXD型E3の機能や反応機構解明を目指したX線結晶構造解析によりCXD型E3として報告されたYopMの構造を2.5A分解能で決定した。また、NEL型E3 IpaH9.8の基質認識ドメイン構造を決定し、基質認識機構を考察した。
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