大腸菌は外環境シグナルを走化性受容体によって認識し受容体に結合したCheAの自己リン酸化活性が調整される。CheAのリン酸基は速やかにCheYに転移されべん毛モーターに結合してモーターの回転方向をCCW回転CW回転へと転換する。本研究では情報伝達フィードバック機構の有無を検証した.同一菌体中有の2個のべん毛モーターの片方のモーターの強制回転停止実験を行なった.その結果,回転停止直後に,片方のモーターのCW biasが徐々に上昇する傾向が見られた。これは、片方のべん毛モーターを強制的に回転停止することにより受容体が活性化し、もう片方のモーターのCW回転の割合を上昇させた可能性が考えられる。
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