細胞内酸素濃度検出可能なFRETセンサータンパク質の開発を目指した。ヤツメウナギヘモグロビン(slHb)は酸素存在下では単量体だが、酸素非存在下では二量体を形成する。この酸素濃度依存的な会合形成をFRET測定に応用した。slHb内システイン残基をAlexa Fluor 488または594でラベルし、FRET観測を試みた。その結果、酸素非存在下でのみFRETシグナルが観測された。この結果はslHbが酸素濃度FRETセンサーに適していることを示唆している。次にslHbに蛍光タンパク質を融合し、細胞内発現可能なFRETセンサーの作成を目指したが、今後さらなる最適化が必要であることが明らかとなった。
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