研究課題/領域番号 |
16K14738
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
竹本 龍也 徳島大学, 先端酵素学研究所(オープンイノベ), 助教 (30443899)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ゲノム編集 / 発生工学 |
研究実績の概要 |
遺伝子発現やタンパク質を可視化したマウス(イメージングマウス)は、細胞分化状態やタンパク質分子の役割を個体レベルで解析する上で重要なツールであり、発生生物学のみならず幅広く生命科学分野で活用されている。しかしながら、目的遺伝子座に蛍光タンパク質などの外来遺伝子を組み込んだマウスを作製するには、高度な技術と作製時間を必要としている。 本研究では、申請者らが開発したエレクトロポレーションによる遺伝子破壊マウス作製法を基盤として、遺伝子発現やタンパク質を可視化したイメージングマウスをハイスループットに作製する手法の確立を行う。 本年度の研究は、受精卵に効率的にDNAを導入することに注力した。より効率的に導入するためにエレクトロポレーションの条件や、受精卵の前処理法の検討を行った。EGFP発現プラスミドをエレクトロポレーションにより受精卵に導入して、EGFP蛍光タンパク質の発現強度で導入効率を評価した。また、エレクトロポレーションや前処理が胚の生存率に与える影響を評価して、高導入率かつ高生存率となる条件を検討した。ある程度の効率で遺伝子導入が確認できたが、より高導入率を目指して引き続き条件検討を行っている。 次年度も引き続き条件等を行い、高導入率が達成された後に、ゲノム編集技術と組み合わせて活用することで目的遺伝子座へのレポーター挿入の研究を行い、簡便かつハイスループットなイメージングマウス作製法を確立する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ある程度の効率で遺伝子導入が確認できたが、より高導入率を目指して引き続き条件検討を行うため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きエレクトロポレーション条件等の検討を行い、高導入率が達成された後に、ゲノム編集技術と組み合わせて活用することで目的遺伝子座へのレポーター挿入の研究を行い、簡便かつハイスループットなイメージングマウス作製法を確立する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度中にエレクトロポレーションによるDNA導入条件の最適化を達成して、イメージングマウス作製法の確立に向け研究をスタートする予定だった。本年度、ある程度の効率で遺伝子導入が確認できたが、より高導入率を目指して引き続き条件検討を行う方針をとった。その結果、イメージングマウス作製のために必要な、ゲノム編集関連試薬などの購入を次年度行うこととした。
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次年度使用額の使用計画 |
イメージングマウス作製法のため、マウスの購入や、ゲノム編集関連試薬などの購入を行う。
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