100 年以上前から樹木の紅葉を誘導する要因は葉内のショ糖濃度の上昇によるという説と葉内において紅葉を誘導する化合物が合成されるためという説が掲げられ、後者のこのような性質を有する仮想化合物はクロモゲンと命名されたが、実体は未解明だった。当研究者これまで水生植物であるオオカナダモにおいてクロモゲン候補化合物を 2 種類見出した。本研究において、カキの紅葉からの抽出液、さらにそれを精製したものの中にオオカナダモ切断葉に紅葉を誘導する化合物が存在することを見出した。このことは樹木植物においてもクロモゲンが存在していて、これが紅葉を誘導する要因となっていることを示すものと考えられる。
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