本年度は、カタユウレイボヤ(Ciona intestinalis)のカテプシン遺伝子と相補的配列を有するアンチセンス(as)RNAから翻訳が予測される、約6.8kDaの58アミノ酸残基のペプチドCi-CHUARPの同定を試みた。 まず、抗原ペプチドを結合させたカラムで抗Ci-CHUARPウサギ血清中から特異的抗体を精製した。精製抗体を用いたウェスタンブロット解析で、約6.8kDaの抗Ci-CHUARP免疫陽性がホヤ卵黄形成期卵胞の細胞膜画分において検出された。次に、精製抗体を結合させたカラムを作製し、ホヤ卵胞膜画分から抗体認識分子を精製した。精製物はSDS-PAGEで分子量によって分離後、約6.8kDaのバンドを切り出し、MS/MS解析でアミノ酸配列の同定を試みた。その結果、nanoLC-MS/MS解析でCi-CHUARPの部分配列が存在する可能性が示された。
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