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2018 年度 研究成果報告書

オウム類の前後にずれた嘴はいかにして作られるか?脊椎動物の顔面形態進化機構に迫る

研究課題

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研究課題/領域番号 16K14789
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 進化生物学
研究機関東邦大学

研究代表者

土岐田 昌和  東邦大学, 理学部, 講師 (80422921)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード脊椎動物 / オウム類 / 嘴 / 形態 / 発生 / 比較 / 進化 / 小顎症
研究成果の概要

RNA-seqを用いて、オカメインコ、ウズラ、アヒルの胚の上下それぞれの嘴源基で発現する遺伝子の発現プロファイルを種間で比較し、オカメインコの上下嘴間でのみ発現レベルに顕著に差がある遺伝子(DEG)を探索した。in situハイブリダイゼーション法を用いて、ランキング1位の構造タンパク質をコードするDEGの胚顔面部における発現パターンを調べ、パターンの種間比較を行った。オカメインコ胚では下嘴間葉での本DEGの発現ドメインの顕著な拡大が認められた。以上の結果から、本DEGはオウム類の嘴において間葉の分化に対して抑制的に働くことで、下嘴の伸長を抑制している可能性が示唆された。

自由記述の分野

形態進化生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

脊椎動物は餌を上下の顎で保定し、噛み砕くため、ほとんどの種で上下の顎の長さは等しくなっている。興味深いことに、ヒトで上顎に比べ下顎が短くなる「小顎症」と呼ばれる先天性疾患が知られる。「小顎症」は呼吸障害や摂食障害を引き起こすため、生存に不利である。本研究では一般に生存に不利であると考えられる“前後にずれた”嘴をもつオウム目の鳥類に着目し、彼らの嘴の発生機序を探究した。本研究により、オウム目の嘴形成メカニズムの一端が明らかになったことで、ヒト小顎症の発生機序の理解や治療法の開発にも洞察を与えることができたと考えられる。

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公開日: 2020-03-30  

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