RNA-seqを用いて、オカメインコ、ウズラ、アヒルの胚の上下それぞれの嘴源基で発現する遺伝子の発現プロファイルを種間で比較し、オカメインコの上下嘴間でのみ発現レベルに顕著に差がある遺伝子(DEG)を探索した。in situハイブリダイゼーション法を用いて、ランキング1位の構造タンパク質をコードするDEGの胚顔面部における発現パターンを調べ、パターンの種間比較を行った。オカメインコ胚では下嘴間葉での本DEGの発現ドメインの顕著な拡大が認められた。以上の結果から、本DEGはオウム類の嘴において間葉の分化に対して抑制的に働くことで、下嘴の伸長を抑制している可能性が示唆された。
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