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2017 年度 実績報告書

体サイズの進化に伴って変化する性質と独立な性質:遺伝子改変線虫を用いて

研究課題

研究課題/領域番号 16K14803
研究機関東北大学

研究代表者

河田 雅圭  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90204734)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード体サイズ進化 / 線虫
研究実績の概要

C. inopinataはC. elegansと極めて系統的に近いことから、この 種がもつ生態的な特徴の進化的機構をC. elegansでの知見や技術を利用して解明することが可能になる。2種の体サイズの違いに影響する遺伝子を特定するために、C. elegansとC. inopinataの成長を詳しく調べ、最も成長率に差がでるのは、Young Adult期 であった。そこで、L4期後半とYoung Adult期で各種4個体ずつ計16個体のRNAを抽出し、次世代シークエンサーデータベース配列を所得した。この2つの発生段階で、2種で異なる発現パターンを示した遺伝子として、2699の遺伝子を取得した。また、Caenorhabditis 属6種 (C. inopinata C. elegans C. brenneri, C. remanei, C. briggsae, C. nigoni)コード領域を配列比較し、C. inopinata 系統で選択圧がかかった遺伝子をPAMLを用いて検出した。 正の選択を受けた遺伝子として610の遺伝子が検出された。GO解析の結果、発生、転写制御関連の遺伝子が多かった。さらに、RNA-seqによる解析とPAMLの解析で検出された遺伝子を、体サイズに関連することが知られるシグナル伝達経路のパスウェイ上にマッピングした。体サイズ関連のシグナル伝達経路内に、選択圧がかかった遺伝子、発現パターンが異なる遺伝子が複数みられた。 複数のシグナル伝達経路のほぼ最上流に位置する daf-2 遺伝子に、選択圧がかかっていた。daf-2は細胞膜で発現し、インスリンを受容する遺伝子で、 体サイズや寿命に関連することが知られている。インスリン受容体のような複数のシグナル伝達経路の入力部分に関わる遺伝子の変異が体サイズの種間差に効いていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「体サイズ進化の遺伝基盤 | モデル生物 C. elegans と近縁種 C. inopinata の比較2018

    • 著者名/発表者名
      稲田垂穂・津山研二・牧野能士・杉本亜砂子・河田雅圭
    • 学会等名
      第65回日本生態学会大会

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公開日: 2018-12-17  

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