研究課題
挑戦的萌芽研究
近年発見されたC. elegans の姉妹種であるC. inopinataを用いて、体長の進化に寄与した遺伝子を特定することを目的とした。二種間で大きな体長の差が生じるL4幼虫期と成虫期で、発現パターンが、種間で異なる遺伝子として2699遺伝子が検出された。6種の線虫のうち、C. inopinataの系統でのみ正の選択圧が42の遺伝子で検出され、その中に、daf-2があった。daf-2は細胞膜で発現するインスリン受容体で、C. elegansの変異体は体サイズが大きくなることが知られ、daf-2遺伝子の進化が体サイズの進化に対して大きな影響をもつ可能性が示唆された。
進化生態学