キャッサバは世界の10億人の、食糧安全保障上そして貧農の生活改善上重要な役割を果たしている熱帯のデンプン資源作物である。キャッサバにおけるゲノム編集技術の基盤確立を目指して、CRISPR/Cas9システム(DNA二本鎖を切断してゲノム配列の任意の場所を削除、置換、挿入することができる画期的な遺伝子改変技術)を導入し、澱粉枝作り酵素遺伝子に対象を絞って研究を進めた。作出系統について解析したところ、ゲノム編集パターンと澱粉枝作り酵素活性との間に相関性が認められ、澱粉枝作り酵素遺伝子がゲノム編集されていることを確認した。本研究の実施により、キャッサバにおけるゲノム編集システムの基盤を確立した。
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