米ぬか農法は、経験的に雑草防除効果が知られている。米ぬか(果皮およびアリューロン層が主な構成組織)の作用は、遮光および嫌気効果と理解されてきたが、その発芽抑制メカニズムには未だ不明な点が残されている。本研究では、米ぬか成分中に含まれる物質の機能として、抗酸化能力に着目した。 水田雑草として代表的なヒメタイヌビエを米ぬかの品種間差および濃度の影響について、発芽および伸長を調べた。その結果、特に、黒米の米ぬかに含まれるアントシアニンが抗酸化物質として、発芽・伸長を有意に抑制することを確認した。また併せて発芽機構の研究でモデル植物としてよく用いられているムギ類の知見に従って、生化学解析を行った。
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