リンゴ酸トランスポーター遺伝子AtALMT1は、酸(低pH)及びアルミニウム(Al)応答性遺伝子であり、根部リンゴ酸分泌を制御する。本研究では、創薬研究で使用される低分子化合物ライブラリーのスクリーニングから、リンゴ酸分泌とAtALMT1遺伝子発現を抑制する化合物を複数同定した。このうち、シグナル伝達脂質のリン酸化酵素阻害剤はSTOP1核局在及び、複数のAl応答性遺伝子発現も抑制した。また、in silicoドッキングによりシロイヌナズナ推定標的タンパク質と同阻害剤との結合が予測された。以上の結果から、Alシグナル伝達にはリン脂質によるシグナル伝達が重要な役割を果たすことが強く示唆された。
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