倍数性がどのような仕組みで制御されているかは現代生命科学の重要な課題のひとつである。産業酵母の多くは高次倍数体であることが知られており、倍数性はバイオテクノロジーの観点からも興味ある課題と考えられている。しかし、高次倍数体を自在に造成する技術が開発されていないことから、その研究は進んでいなかった。本研究では、酵母の特異な接合型変異(matα2-102)を利用して、次々と“超”高次倍数体を育種する技術を開発した。これを用いて、これまでに育種されていなかった6倍体、8倍体、10倍体を育種した。今後、どこまで高次の倍数体が育種できるかに挑戦する。また、産業酵母の有用形質と倍数性の関係を明らかにする
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