農業被害の大きい植物寄生性線虫であるサツマイモネコブセンチュウの感染性幼虫が、宿主である植物の根を探索する仕組みについて研究を行い、土壌中に生息する細菌の中に線虫を誘引する細菌が存在し、その細菌が植物の根の周囲で増殖することを、土壌細菌のスクリーニングと次世代シーケンサーを用いたメタゲノム解析を組み合わせることによって明らかにした。さらに、土壌細菌が線虫を誘引する仕組みについても明らかにした。これらの結果は、植物から分泌される物質によって根の周囲で線虫誘引細菌が増殖し、そこへ線虫が誘引されるという、植物と細菌と線虫の三者間相互作用による新規な線虫誘引モデルの存在を強く示唆している。
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