加齢に伴う摂取エネルギーの過多で肝臓から消化管内への胆汁酸分泌が増加する。ラットを用いてこの時に増加するコール酸を飼料に添加することで同様な状態を作成したところ、多様な症状が誘導されることを見出した。この時に、各組織や血液中には多様な胆汁酸分子種が観察される。そこで、体内での胆汁酸の代謝を解析するとともに、どのような分子種が当該症状の形成に関わるかを検証した。その結果、腸肝循環で増加したコール酸が主にデオキシコール酸あるいはタウロデオキシコール酸という形態を介し、ステロール代謝の制御を経て脂質蓄積に関わる経路が見出された。
|