研究課題
本研究の目的は、生体内エネルギー状態に応じた遺伝子発現の制御機構を理解することにあり、特に、エピゲノムレベルでの制御の可能性を検討する。具体的には、摂食時に発現が上昇する遺伝子に関して、転写因子の活性制御だけでは説明のつかない遺伝子に着目し、ヒストンアセチル化やメチル化等のヒストンコードやDNAメチル化状態について解析を行う。はじめにマイクロアレイを用いて網羅的な遺伝子発現解析を行い、その結果を用いてエピゲノムレベルでの解析を進める。さらに、見出したエピゲノム制御と病態との関連についても解析を行う。はじめにマイクロアレイを用いて、摂食状態に応じたそれぞれの遺伝子発現のパターンをクラス分けする。これにより着目する遺伝子を選別する。着目した遺伝子についてエピゲノムレベルでの解析を行う。本年度は、再摂食時に発現が持続的に変動する遺伝子の網羅的探索をマイクロアレイを用いて解析した。得られた結果を分類し、以下の基準に当てはまる遺伝子を選別した。(A)再摂食24、48時間において遺伝子発現が大きく上昇している遺伝子(B)再摂食24、48時間において遺伝子発現が大きく低下している遺伝子(C)自由摂食群と比較して遺伝し発現が大きく上昇している遺伝子(D)自由摂食群と比較して遺伝し発現が大きく低下している遺伝子さらに、同じサンプルを用いてリアルタイムPCRを行い、マイクロアレイの結果の正確性を確認したところ、その正確性が確認できた。
2: おおむね順調に進展している
目標通りに遺伝子の分類を行うことができた。
当初の研究計画の流れに従い、研究を推進していく。
リアルタイムPCR用のプライマー設計に時間がかかり、関連試薬の購入が遅れたため。
設計完了の目処はたっているので、順次購入する予定である。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
J. Biol. Chem.
巻: 292 ページ: 3106-3028
10.1074/jbc.M116.767277.
Biosci. Biotechnol. Biochem.
巻: 81 ページ: 922-930
10.1080/09168451.2016.1274642.
Sci. Rep.
巻: 6 ページ: 32750
10.1038/srep32750.
巻: 6 ページ: 24940
10.1038/srep24940.