エピゲノム制御は、発生やリプログラミング、がん等の疾患発症に関与することが明らかになりつつある。本研究は、劇的に遺伝子発現が変動することが知られている絶食・再摂食に着目し、生体のエネルギー状態の変動がおよぼす遺伝子発現の変化に、エピゲノム制御が関与するかどうかを明らかにすることを目指した。その結果、転写因子の活性化だけでは説明のつかない発現変動をうける遺伝子を見出した。これはエピゲノムレベルで生体内エネルギー制御を行っている可能性を示す結果であり、今後のさらなる解析により、制御の実体を明らかにすることで、生体のエネルギー代謝制御機構の理解につながることが期待される。
|